Aldenの内側に書かれた文字列から分かる5つの重要情報(製造年月や型番)!|オールデン初心者に捧げるまとめ#21
「オールデン初心者に捧げるまとめ」とは?
主に「Alden(オールデン)に興味を持って3年以下の方」(便宜上「初心者」と呼びます。)に向けて書いています。
靴の内側の文字列は何を意味するのか?
オールデンの靴の内側を見ると、こういう謎の文字列が並んでいます。
実は、ここから読み取れる情報は超重要!特に中古市場で購入する時は、僕は必ず確認します!
過去にも解説しましたが、大幅にアップデートしてお届けします。
文字列から読み取れる5つの重要情報!
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1.サイズ
2.型番
3.製造年月
4.オーダー番号
5.ペア番号
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1.サイズ
これは基本中の基本!
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1.数字(写真で言う「8」)・・・レングス(長さ)
2.英語の分母(写真で言う「D」)・・・ウィズ (width)
3.英語の分子(写真で言う「B」)・・・ヒールの大きさを表すようで、ウィズに伴って変動。 これ単独で参考にすることはありません。
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この靴のサイズは、「8D」ということになります。
時折、「D」の部分がインソールに埋没しています。ただ、両足埋没していることは珍しいです。
こちらは「10E」。
こちらは「81/2D」。「81/2」は「エイトハーフ」と読み、「8.5」とも表記されます。
画像出典:Alden San Francisco
ウィズは8種類!最も一般的なウィズはD又はEとされています。
2.型番
これもご存知の方が多いはず。モデル毎に付けられた型番を表します!
97891は、溺愛するウイスキーコードバン×ロングウイング!
稀に、同じ型番で若干仕様が異なることがあります。
これは先程と同じ97891ですが、金属ハトメ付のUNITED ARROWS別注。ただ、同じ型番で仕様が違うのはレアケース!
型番の前に付くアルファベットの意味は?
別注した国を表します!僕が知る限り次の意味ですが、何も付かない場合も多々あり!
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D・・・アメリカ
N・・・日本
A・・・アジア(日本除く)
M・・・ヨーロッパ
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3.製造年月
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1.数字(写真で言う「7」)・・・靴が完成した西暦の下一桁。「7」なら1997年,2007年,2017年…etc
2.アルファベット(写真で言う「C」)・・・靴が完成した月。Aから順に1月(A)、2月(B)、3月(C)…となります。
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上の靴は最近の製造だと分かっているので、「2017年3月完成」と特定できます。
西暦を判別する方法は!?
自らショップで買った場合は、購入時期が分かります。他方、中古市場で買う場合は、西暦下一桁だけでは分かりません(モデルや出品者証言で分かることもありますが)。
例えば「2」だった場合、1992年だったら流石に靴の状態から分かりそうですが、「2002年or2012年」は結構微妙。年代によって、革質・色味・靴の状態等に影響するので、製造年はぜひ知りたいところ!
そこで登場するのが、博識なTuckさんの年代判別法!
画像出典:Alden of Tuck
これは本当によく出来ていて、よく参照します。厳密な特定ではありませんし、例外もありますが、これで判別できることは多いです!
月が「M」の場合は!?
1月から順番にA,B,C…となりますが、「M」という場合があります。順番的には13月ですが、これは完成が翌年になったという意味。「7M」だと、「2017年から作り始めて、完成が2018年1月」という意味!
4.オーダー番号
これはオーダー番号!着目する機会はありません。
5.ペア番号
僕の過去の記事では、「一頭の農耕馬から作られる12足中の何番目かを表す」と書きました。
しかし、2017年にHorween工場でコードバンの現物を見たところ、一頭(一枚)で12足(12ペア)作るのは厳しいと感じました。
このように「16」という大きな数字もあり、とても一頭から16足作れるとは思えません。
そこで色々調べた結果、この数字は「このオーダーの何足目のペアかを表す」と考えるに至りました!(因みに靴は、8,16,24といった一定の単位でオーダーされるようです)
つまり、「一頭(一枚)のコードバンの通し番号」ではなく、「オーダー単位の通し番号」というのが僕の考え。真実はどうなのでしょうか?
また、当然「ペア」ですから、両足同じ数字でなければいけません。もし両足で違う数字なら、取り違えられたということです!
まとめ
靴の内側に書かれた文字列から読み取れる、5つの情報を解説しました!ぜひお手持ちのオールデンを見てみて下さい。